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今日の本 「国策捜査」 [本]

今日の本 「国策捜査」(青木理/金曜日:08年)

-暴走する特捜検察と餌食にされた人たち-とのサブタイトルがついた一冊。
先日読んだ「北朝鮮に潜入せよ」に強烈な印象を受けたばかり。
その著者である青木理氏が、昨年リリースしたハードな一冊を手にしました。

著者は、青木理氏はジャーナリスト。1990年、共同通信社に入社、大阪社会部、
成田支局を経て、東京社会部で警視庁整備・公安などを担当し、ソウル特派員の後、
退社。2006年からフリーとのこと。

さて本書、『国策捜査』に狙われた側の方々をゲストに招き、約一年間行われた
ワークショップの議論の記録である。
ゲストは13名。そして番外編として、元裁判官の方もゲストとして登場。

著者は、ニュートラルな立場をとられているのですが、それでも本書から、
数々の、現代における刑事司法の問題点が浮かび上がってきている。
そのあたり、終章にまとめられています。
私が最も恐ろしいと感じたのは「人質司法」。
被疑事実を認めなければ、延々と保釈を得られないという。
最近、著作が多い佐藤優氏の勾留は、なんと512日。
また、「有罪率 99.9%」というのも怖い数字。
そのうえ、裁判員制度が始まるにあたり、裁判が迅速化されている中、
元裁判官の秋山氏は、「速いというだけでは、冤罪や再審事件増加の問題が
さらに深刻な形で現れてくる」と指摘。

問題山積みと感じますが、現状、どうにもならないとも感じる現実。
著者の青木理氏、鋭い著作多し。引き続き、他の著作、読んでみたいです。
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