今日の本「実力も運のうち」（マイケル・サンデル／ハヤカワ文庫:23年）

今日の本「実力も運のうち」（マイケル・サンデル／ハヤカワ文庫:23年）

「能力主義は正義か？」とのサブタイトルのついた一冊。
オビには「君の成功は努力か、運か？」とあります。
マイケル・サンデルの著作であり、興味を持って手にしました。

著者はマイケル・サンデル。ハーバード大学教授で、
専門は政治哲学とのこと。多くの著作があります。
訳は鬼澤忍。

本書は、７章から構成。
2021年リリースの単行本を文庫化したもの。
一見、平等に見える「能力主義」について、
過去から現在までを俯瞰して
明らかにする内容。
日本でも、東大など、難関校の入学者の多くの親は
高所得者であることが報道されることがありますが、
アメリカではかなり以前から、
このような状況にあるとのこと。
「やればできる」からは、遠く離れています。
受験生の能力に差がほぼないため、
抽選のような選抜でもよいのではという
意見もあるようです。
近年、高校無償化が実施されつつありますが、
無償化だけでは解決する問題でもなさそうです。
どうしたものか．．．