今日の本「技術の街道をゆく」

今日の本「技術の街道をゆく」（畑村洋太郎／岩波新書:18年）

「失敗学」関連の著作が多い畑村氏の新書がリリースされたので
手にしました。オビには「道なき道をゆけ 日本の技術者たちよ」
との文字が。

著者は畑村洋太郎氏。畑村創造工学研究所代表であり、東京大学名誉教授
とのこと。多数の著作があります。

本書、６章＋付録から構成。様々な現場を訪ね歩いてきた
畑村氏の記録と今後の日本への提言をまとめています。
私として気になったのは、最後の６章にまとめられた
今後の日本の技術に対する著者の思い。
著者の考えは、「技術以前のビジネスで負けているということも事実だが、
そのビジネス以前の「ものの考え方」で負けているのだと思う」
とのこと。また、
「「良い物」が「良い物」というだけで価値が生まれる時代ではない」
とも付け加えています。
なるほど。海外の製品と比較すると明らかですね。
付録では、思考展開法について簡単にまとめられていますが、
具体例がないのが残念。「技術の創造と設計」という著作に
詳しい記載があるとのことですので、そちらも読んでみようと思います。