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今日の本 「思考の補助線」 [本]

今日の本 「思考の補助線」(茂木健一郎/ちくま新書707:08年)

脳科学者、茂木健一郎氏の著作をまた読みました。(ちょっと久しぶり)
本書は、筑摩書房のPR誌『ちくま』の連載をまとめたもの。
連載は2005年6月~2007年5月の2年間。

表紙裏の要旨に、
『「本当のこと」を知るために探究をつづける著者の、情熱的な思索の過程が本書である。』
とある。
茂木さんの熱い想いがほとばしる内容。
それゆえに、難解な部分、多いです。(私の頭の問題かも??)
何度か行きつ戻りつし、ようやく読み終えました。

難しい表現が多かったのですが、本作も『脳に響くフレーズ』、ありました。
「総合的知性が、ある専門性における鋭利な達成につながる」
「脳という有機組織体の構造と力学をありのままに見れば、切り離された専門性の
 純粋培養など絵空事であり、この世の森羅万象の中に飛び込み、さまざまなことに
 接し、感じ、涙し、取り入れ、つかみ、整理し、開くプロセスがなければ、そもそも
 どんな専門領域においても突き抜けた達成など不可能なのである」
これはね、実に深く、正しいと感じました。
ずっと以前(学生の頃)は、大学等で学んだ専門知識を、さらに深め、仕事に生かすことが
有意義であり、幸せなのでは? と思っていました。
しかし仕事をしていると、すごく狭い領域に留まるのは、「発想」の面から、
あまり良いことではないのでは? と感じる場面が、実際は多いのです。
例えば、私が技術系ゆえ、特許のネタを練るときなどがそう。
様々な知見を総動員し、切り貼り、融合、解体を繰り返し、まとめあげる(笑)。
本書に出てきた、
「創造するとは、批評性をもって思い出すことである」
というフレーズが、それに近い感じでしょうか?

さて、相変わらず著作物がガンガン出ている茂木さん。
他書も読んでみたいですね。いろいろと刺激が多いので。
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FUCKINTOSH66

にしても、TBMさんの読書量ってスゴイなあ!
って、いつも思って読ませていただいてます♪

追伸:横尾さんの講演会行ってきましたよ〜
by FUCKINTOSH66 (2008-09-13 19:03) 

TBM

>FUCKINTOSH66さま、niceとコメントありがとうございます。
いやいや、お恥ずかしい限りです。
手軽に読める新書ばかりなもんで(笑)。

さてさて、横尾さんの講演会記事、早速読んできました!
いいっすね、生で横尾さんの話が聴けたなんて。
(おバカなコメント書いてしまってすみません...)
by TBM (2008-09-14 00:16) 

TBM

>xml_xsl様 niceありがとうございます。
by TBM (2008-09-14 00:17) 

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