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今日の本 「自然現象はなぜ数式で記述できるのか」 [本]

今日の本 「自然現象はなぜ数式で記述できるのか」(志村史夫/PHPサイエンス・ワールド新書032:10年)

えらく長いタイトルの科学系新書。
ちょっと興味を持って手にしました。この方の著作を読むのは初めてです。

著者は、志村史夫氏。現在、静岡理工科大学教授、ノースカロライナ州立大学併任教授
とのこと。他にも、専門書から一般向けまでたくさんの著作があります。

本書、6章から構成。非常にベーシックな物理関係の数式を紹介。著者は
「人間にはまったく関係のない純粋な自然現象が、100%人間が創った数式で
 完璧に記述される」
という不思議さを前面に出し、自然現象と数式を結びつけて平易に解説。
特にラスト2章で登場する
・マクスウェルの4つの電磁方程式
・アインシュタインの E=mc2
は、人類史上最も重要な式、最も有名な式として紐解いていきます。

一般的な物理書としては、ユニークな一冊。
しかし、この内容、タイトルからするとちょっと違和感?
そう、「自然現象はなぜ数式で記述できるのか」という問いかけに対する
著者の考えはあとがきにて、やっと登場するのです。
この問いかけに、著者は、ピタゴラス学派のように
『宇宙には潜在的な美しい数の調和があるからだ』
と答えざる得ない
とし、そしてラストには、西行が詠んだ
『なにごとのおはしますかは 知らねども かたじけなさに 涙こぼるる』
を引用し、かたじけなさに涙をこぼしつつ、自然、宇宙の驚異に
感嘆し続けるほかなさそうです。
と締めています。
確かに、自然現象の不思議さ、奥深さには、驚かされることばかりですね。
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