今日の本 「首都圏生きもの記」 [本]
今日の本 「首都圏生きもの記」(森達也/学研新書076:10年)
タイトルと著者が今ひとつ噛み合わなかったのですが、裏表紙の著者紹介を見ると
間違いなく、ドキュメンタリー作家である、あの「森達也」氏であった。
なぜこのような著作を? と少し不思議に思い、手にしました。
著者は森達也氏。作家、映画監督等の肩書きあり。
映画『A』、『A2』でも有名かと思います。
さて、本書。「大人の科学.net」に連載された「首都圏動物記」を加筆・修正し、
単行本化したものとのこと。
その連載を知らなかったこともあり、森さんがこのような著作を? と思いましたが、
そのあたり、冒頭、ならびに「あとがき」に書かれていました。
自然もののドキュメンタリーを手がけたかったことが、ベースになっているようです。
で、内容ですが、森さんが首都圏で見かけた様々な生きもの(昆虫~動物まで)について、
自身の撮られたデジカメ写真とともに語る一冊。
それだけ書くと、単に虫好き、動物好き向けかと思われそうですが、そこは森氏。
合い間にはしっかり森さんの視点が、織り込まれており、引き込まれました。
例えば、以下。
「この連載を書きながら時おり思い出す。子ども時代、いろんな虫や小動物たちを、
そのつもりはなくとも殺していた。悪意などもちろんない。どちらかといえば
その虫や小動物のためのつもりだった。でも結果として、僕はたくさんの命を
殺戮した。
だから思う。善意は怖い。悪意なら摩擦が働く。でも善意には働かない。つるつる。
だから後から思えば、なぜあんなことを、と思うようなことをやってしまう。
人はそんな歴史を繰り返している。」
まさに森氏の視点ではないでしょうか。
実にフットワークの軽い森達也氏。昨年読んだ「死刑のある国ニッポン」以降も
多くの著作があります。引き続き読んでみたいです。
タイトルと著者が今ひとつ噛み合わなかったのですが、裏表紙の著者紹介を見ると
間違いなく、ドキュメンタリー作家である、あの「森達也」氏であった。
なぜこのような著作を? と少し不思議に思い、手にしました。
著者は森達也氏。作家、映画監督等の肩書きあり。
映画『A』、『A2』でも有名かと思います。
さて、本書。「大人の科学.net」に連載された「首都圏動物記」を加筆・修正し、
単行本化したものとのこと。
その連載を知らなかったこともあり、森さんがこのような著作を? と思いましたが、
そのあたり、冒頭、ならびに「あとがき」に書かれていました。
自然もののドキュメンタリーを手がけたかったことが、ベースになっているようです。
で、内容ですが、森さんが首都圏で見かけた様々な生きもの(昆虫~動物まで)について、
自身の撮られたデジカメ写真とともに語る一冊。
それだけ書くと、単に虫好き、動物好き向けかと思われそうですが、そこは森氏。
合い間にはしっかり森さんの視点が、織り込まれており、引き込まれました。
例えば、以下。
「この連載を書きながら時おり思い出す。子ども時代、いろんな虫や小動物たちを、
そのつもりはなくとも殺していた。悪意などもちろんない。どちらかといえば
その虫や小動物のためのつもりだった。でも結果として、僕はたくさんの命を
殺戮した。
だから思う。善意は怖い。悪意なら摩擦が働く。でも善意には働かない。つるつる。
だから後から思えば、なぜあんなことを、と思うようなことをやってしまう。
人はそんな歴史を繰り返している。」
まさに森氏の視点ではないでしょうか。
実にフットワークの軽い森達也氏。昨年読んだ「死刑のある国ニッポン」以降も
多くの著作があります。引き続き読んでみたいです。
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