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今日の本「やわらかい頭の作り方」(細谷功/ちくま文庫:23年) [本]

今日の本 「やわらかい頭の作り方」(細谷功/ちくま文庫:23年)

-身の回りの見えない構造を解明する-とのサブタイトルのついた一冊。
ずいぶん前に読んだ「地頭力を鍛える」の著者である、
細谷さんの著作を久しぶりに手にしました。

著者は細谷功さん。東芝を経て、現在、ビジネスコンサルタント、
著述家とのこと。たくさんの著作があります。
そして絵は、ヨシタケシンスケさん。

本書、4章から構成され、
2015年にリリースされた単行本を昨年文庫化したもので、
「文庫版あとがき」が追加されています。
頭をやわらかくするヒントについて
まとめられており、ポイントは、
・目に見えない構造を可視化すること、視点を変えて見ること
・事象と事象との間の関係性を見出すこと
となります。
できる人は、おそらく瞬時に行っているのでしょうけど、
最初は、頭を切り替えて、徐々にトレーニングを
積んでいかねばできるようにならない気がします。
物事を俯瞰して見ることを続けることで、
事象と事象との間の関係性が明らかになるように
思います。
ただ、日常において、なかなか俯瞰して見れないのですが...
何事も、トレーニング、日々の積み重ねですね。
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今日の本 「ダイヤモンドの原石たちへ」(湊かなえ/集英社文庫:23年) [本]

今日の本 「ダイヤモンドの原石たちへ」(湊かなえ/集英社文庫:23年)

「湊かなえ作家15周年記念本」とのサブタイトルのついた一冊。
オビには「駆け抜けた作家生活を振り返るクロニクル。」
とあります。
作家活動を1年間休んだ後、新作「人間標本」をリリースした
湊かなえさんのこれまでの活動を振り返る記念本がリリースされたので
早速手にしました。

本書、池田理代子さんとの特別対談に始まり、
・全小説作品紹介
・インタビュー
・47都道府県サイン会ツアー
・高校生のための小説甲子園
・短編小説2編
などが収録されています。
ラストに収録された小説は書下ろしとのことで、
著者自身が著者自身を振り返る内容を含んだお話。
さすがですね。
さらりとした展開に、これまでの作家生活が
凝縮されています。
今後のさらなる活動が楽しみです。
まずは新作を読まねば。
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今日の本「マインドコントロール」(池田整治/ビジネス社:2009年) [本]

今日の本「マインドコントロール」(池田整治/ビジネス社:2009年)

映画「LAST HOPE」に関連すると思われた一冊。
映画はすぐにチケット完売となり、
気になったものの観に行けませんでした。
そこで、映画の出演者に名前のある池田整治氏の著作を
図書館にて手にしました。

著者は池田整治氏。元陸上自衛隊陸将補で、
全日本実業団空手道連盟理事長とのこと。

「日本人を騙し続ける支配者の真実」との
サブタイトルのついた一冊。
本書、6章から構成。
本書は、著者自身による自衛官としての体験等から、
世の中の「本当の情勢」を独自に研究した内容をまとめたもの。
・食における化学汚染の問題
・歴史における勝者による情報操作の問題
・世界金融支配体制による日本の情報操作の問題
などについて言及されています。
著者の言う「ヤマトごころ」の消滅は
なんともまずい感じがしますね。
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今日の本「カモのネギには毒がある 6」(甲斐谷忍/ヤングジャンプコミックス:2023年) [本]

今日の本「カモのネギには毒がある 6」(甲斐谷忍/ヤングジャンプコミックス:2023年)

「新・信長公記」で興味を持った甲斐谷忍さんの新作。
早いもので、もう第6巻がリリースされています。
早速手にしました。

著者は甲斐谷忍さん。原案は夏原武さん。
本作には「加茂教授の人間経済学講義」とのサブタイトルが
ついています。
そしてオビには「衰退する日本経済・・・
再興の鍵は地方創生!!」とあります。
本作は、7つの講義を収録。
本作の主人公は、「カモリズム経済理論」を提唱する、
天才経済学者の加茂洋平教授で
加茂教授が自身の経済理論をフィールドワークで実践し、
カモっている奴らを撃退するという内容。
巻末には原案の夏原武さんによるコラムも載っています。
本巻では、加茂教授は、加茂教授の後輩であり、
地方創生に携わる丹藤氏をバックアップ。
ただ、プロジェクトの成否は次巻に持ち越し...
今後の展開が気になりますね。
次巻のリリースは3月の予定です。
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今日の本「花腐し」(松浦寿輝/講談社文庫:05年) [本]

今日の本「花腐し」(松浦寿輝/講談社文庫:05年)

先日観た映画「花腐し」の原作を手にしました。
映画の公開に合わせて、新しいカバーを付した文庫本です。
新しいカバーは、元のカバーにかぶせてありました。

著者は松浦寿輝。
「花腐し」は、2000年に第123回芥川賞を受賞しています。
この文庫本には、受賞第一作「ひたひたと」も収録されています。

映画ではサイトに「原作を大胆に脚色」とあったため、
映画との違いが気になり原作を手にしたのですが
ずいぶん異なっていましたね。
原作では、裏切られた共同経営者が登場し、
より深く闇を見つめる展開に思えました。
また、映画のラストのちょっとぐだぐだした展開は
ピンク絡みでの脚色かと思ったのですが、
なんと原作にもあり、そのあたりは原作に
沿ったものでした。
2作しか読んでいないのですが、
著者の夢と現実が交錯するような文体は、
その後もこのような感触なのでしょうか。
他の作品も読んでみようと思います。
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今日の本「老いと創造」(横尾忠則/講談社現代新書:23年) [本]

今日の本「老いと創造」(横尾忠則/講談社現代新書:23年)

先月読んだ「死後を生きる生き方」に引き続き、
横尾忠則さんに関わる著作を手にしました。
サブタイトルは「朦朧人生相談」。
11月にリリースされた新作です。

本書、8章から構成で、たぶん書下ろしです。
表紙には
「異次元なのに腑に落ちる 唯一無二の人生相談!」
とあります。
本作は、サブタイトルにあるように、人生相談。
8つのカテゴリーに分けられた様々な相談について
横尾さんが回答するというもの。
また、各相談に対して、横尾さんの作品が提示されています。
作品は、横尾忠則現代美術館のキュレーターである
平林恵さんが選んでおり、各作品には
平林恵さんの解説が付されています。
横尾さんの回答は、横尾さんのこれまでの生涯を
振り返る内容が含まれており、前著にも引用された
三島由紀夫さんの言葉がまた登場していました。
「縦糸が創造だとすると、横糸は礼節である。
 この両者が交わったところに霊性が生まれる。」
三島さんの言葉、深いです。
そして数々の横尾さんの回答、心が軽くなりました。
さて、横尾忠則現代美術館では、新しい展示が始まっています。
また伺いたいと思います。
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今日の本「「死んだふり」で生きのびる」(宮竹貴久/岩波科学ライブラリー:22年) [本]

今日の本「「死んだふり」で生きのびる」(宮竹貴久/岩波科学ライブラリー:22年)

横尾忠則さんの著作「時々、死んだふり」に記載があり、
気になった「「死んだふり」で生きのびる」を図書館で手にしました。
サブタイトルは「生き物たちの奇妙な戦略」。

著者は、宮竹貴久氏。沖縄県職員等を経て、
現在は岡山大学教授とのこと。他にも著作があります。

本書、6章から構成。
著者である宮竹先生の25年にわたる「死んだふり」についての
研究についてまとめた内容。
「死んだふり」が観察された生物が、巻末にまとめられていますが、
かなり多いです。
昆虫の「死んだふり」は子供の頃に見た記憶がありますが、
こんなに多くの生物で「死んだふり」が観察されているとは
知りませんでした。
また本書では、著者がどのように研究を進めてきたかが
詳しく書かれており、研究結果だけではないので、
経緯も含め、研究内容がよく理解できましたね。
研究は、近年、遺伝子解析、AIが取り入れられ、
パーキンソン症候群の関連遺伝子についても
わかってきているとのこと。
今後の研究成果が気になります。
宮竹貴久さんの他の著作も気になりますね。
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今日の本「キャプテン2 10」(コージィ城倉/ジャンプコミックス:23年) [本]

今日の本「キャプテン2 10」(コージィ城倉/ジャンプコミックス:23年)

連載が「グランドジャンプ増刊むちゃ」から「グランドジャンプ」に
移行し、単行本化が加速している「キャプテン2」。
11月にリリースされた第10巻を手にしました。

10巻のタイトルは「谷口監督はヘボの巻」。
またオビには「運命の道筋はどんどんと...」とあります。
本巻、地区予選の準決勝、城東との試合の続きからスタート。
タイトルには「谷口監督はヘボ」とあり、
投手交代のタイミングに迷う谷口監督の様子が
描かれています。
しかし、ピンチをなんとか切り抜け、
墨高が城東に勝利して、墨高は決勝に進出。
決勝の相手が決まる、もう一方の準決勝が
開始したところで本巻は終了。
相手の決定は、次巻に持ち越しです。
今後の展開が楽しみですね。
次巻は来年3月発売予定とのことです。
決勝で勝利できるのか?
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今日の本「税金で買った本9」(系山冏/ヤンマガKC:23年) [本]

今日の本「税金で買った本9」(系山冏/ヤンマガKC:23年)

Webからヤンマガ本誌に移行してきた作品。
引き続き、本誌移行後の作品が収録された9巻も手にしました。
オビには「累計90万部突破!!」とあります。
売れてますね。

原作はずいの氏、漫画は系山冏氏。
原作者は図書館勤務の経験があるとのこと。
本書の舞台は図書館。
図書館でバイトすることになった高校生の石平くんを中心に、
図書館で働くユニークな方々との日々を描いた作品。
単行本には、本誌には載っていない、ずいのさんによる
「図書館だより」があり、巻末には描き下ろしも収録。
今回の描き下ろしのタイトルは
「角野さんと桜木さん」です。
前々巻までは「中学校の図書室と石平くん」でしたが、
本巻では、石平くんの中学の図書室で働く桜木さんと
図書館勤務の角野さんとの会話が描かれていました。
本巻の「69冊目」を補足する内容ですね。
「図書館だより」では児童書の選書のことなどを解説。
選書、難しいようです。
さて、引き続き連載継続中の「税金で買った本」。
単行本が出たら、また買わねば。
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今日の本「首都高SPL 10」(楠みちはる/ヤンマガKC:23年) [本]

今日の本「首都高SPL 10」(楠みちはる/ヤンマガKC:23年)

10月にリリースされた「首都高SPL(スペシャル)」第10巻。
ようやく手にしました。
オビには「工藤が選んだ32R。野上が選んだのは、Z32。」
とあります。

作者は楠みちはる氏。
本作は小学館で連載された前作「銀灰のスピードスター」の続編。
月刊ヤンマガでの連載なので、
単行本化のペースが遅いです。
前巻のラストで登場で登場した野上が中心に動くストーリー。
野上の娘に工藤が35Rの乗り方を教えるという展開。
ラスト近くでは、新たな人物、姫野まりあが登場し、
映画の製作のほうも継続して進行中。
続きが楽しみです。
さて、本巻で気になった言葉は、
「教えるコトで教えられるってよく言うだろ
 本当なのよ それ」
「人は選ばなかった方を大きく見る」
あたりでしょうか。
次のリリースは初夏くらい? 
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今日の本「死後を生きる生き方」(横尾忠則/集英社新書:23年) [本]

今日の本「死後を生きる生き方」(横尾忠則/集英社新書:23年)

先月読んだ「時々、死んだふり」に引き続き、
横尾忠則さんに関わる著作を手にしました。
10月にリリースされた新作です。

本書、4章から構成で、書下ろしです。
表紙には
「人生は「未完成」でいい!
 美術家が語る アートと死の共犯関係」
とあります。
また、ポートレイト・アトリエ撮影は、森山大道さん。
本作は、横尾さんが死についての考えを語る内容。
「死=無」ではないという、横尾さんの考える死後の世界の
全貌(輪廻転生)が、本書により、明確に伝わってきました。
また、本書では多くの方との交流についても語られており、
私として気になったのは、三島由紀夫さんの言葉。
「縦糸が創造だとすると、横糸が礼儀礼節だ。
 礼儀礼節と創造が合致した交点、
 そこに霊性が生まれる。」
霊性とは何か。難しいです。
さて、横尾さんの著作は、この3か月毎月リリースされています。
「時々、死んだふり」、「死後を生きる生き方」
に続く一冊、「老いと創造 朦朧人生相談」も読まねば。
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今日の本「時々、死んだふり」(横尾忠則/ポプラ新書:23年) [本]

今日の本「時々、死んだふり」(横尾忠則/ポプラ新書:23年)

先月読んだ「言葉を離れる」に引き続き、
横尾忠則さんに関わる著作を手にしました。
9月にリリースされたエッセイです。

本書、4章から構成で、書下ろしです。
表紙には
「老いと病を軽やかに超越し、創造の世界に日々、向き合う。
 87歳の美術家が語る、描くこと、生きること。」
とあります。
昨年、急性心筋梗塞になって緊急搬送された横尾さんが
その後の生活などを、過去を振り返りつつ語る内容。
横尾さんの最近の作品は「寒山拾得」。
東京での展覧会では、「寒山拾得」の絵画が102点、
展示されたとのこと。
表紙の背景の絵がそのひとつだと思います。
横尾忠則現代美術館でいくつか観た記憶がありますが、
102点にもなっているとは驚きました。
横尾忠則現代美術館でも展示していただきたいですね。
また、横尾さんが書評を書いたという宮竹貴久さんの
「「死んだふり」で生きのびる」も気になっています。
さて、横尾忠則現代美術館では、新しい展示が始まっています。
また伺いたいと思います。
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今日の本「言葉を離れる」(横尾忠則/講談社文庫:20年) [本]

今日の本「言葉を離れる」(横尾忠則/講談社文庫:20年)

先月読んだ「創造&老年」に引き続き、
横尾忠則さんに関わる著作を手にしました。
3年ほど前に文庫化されたエッセイで、
単行本リリース時に「第32回 講談社エッセイ賞」を
受賞されています。

本書、19のエッセイから構成。
「ユリイカ」に2011年から連載されたもので、
17と18の間が2年ちょっと空いて、
ラストの19が語り下ろし、あとがきは書下ろし
となっています。
「ユリイカ」での連載だったためか、
読書を軸に、2012年あたりまでの横尾さんの
創作活動などを振り返る内容になっています。
横尾さんの興味深い交友記録などが紹介されていて
驚きの連続でした。
天才に関する本をたくさん読んだ時の
コメントが特に気になりましたね。
表紙は、単行本のときと同じで、
ルネ・マグリットの「従順な読者」です。
さて、横尾忠則現代美術館では、新しい展示が始まっています。
また伺いたいと思います。
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今日の本「科学技術の軍事利用」(ぬで島次郎/平凡社新書:23年) [本]

今日の本「科学技術の軍事利用」(ぬで島次郎/平凡社新書:23年)

「人工知能兵器、兵士の強化改造、人体実験の是非を問う」
とのサブタイトルのついた一冊。
オビには「「越えてはならない線」はどこにある?」とあります。
最新の軍事利用に興味を持って、本書を手にしました。

著者はぬで島次郎氏。生命倫理政策研究会共同代表であり、
専門は生命倫理、科学技術文明論とのこと。
多くの著作があります。

本書、2部、5章から構成。
第1部では、これまでの戦争と科学の関わりの歴史を俯瞰し、
第2部では、個別の先端的事例について軍事科学研究を
探求するという内容。
軍民両用、難しい問題です。
4章、5章の兵士の心身の強化改造、
そして軍による人体実験について、
欧米では議論が進められているものの、
日本ではほぼ議論がないという状況のようです。
日本でも議論を進めていただきたいと思います。
そして、どこまでこのような科学技術が
発展しているのか?、気になりますね。
なかなか開示されることはないと思いますが...
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今日の本「創造&老年」(横尾忠則/SBクリエイティブ:18年) [本]

今日の本「創造&老年」(横尾忠則/SBクリエイティブ:18年)

横尾忠則さんに関わる著作を図書館で手にしました。
5年ほど前にリリースされた対談集で
「横尾忠則と9人の生涯現役クリエーターによる対談集」という
サブタイトルがついています。

本書、10章から構成され、横尾さんと
9人の80歳以上の現役クリエーターとの対談を収録したもの。
最後の章は、横尾さんのコメントとなっています。
9人の80歳以上の現役クリエーターは、以下の方々。
 瀬戸内寂聴、磯崎新、野見山暁治
 細江英公、金子兜太、李禹煥
 佐藤愛子、山田洋次、一柳慧
とても貴重な言葉にあふれています。
私として、特に強烈に響いたのは
金子兜太さんの戦争体験、
そして佐藤愛子さんの死後の世界のお話。
80歳以上の現役クリエーターの方々、
とても80歳を超えているとは思えない
若さに満ちていました。
いつまでも心身ともに若くありたいものです。
さて、横尾忠則現代美術館では、新しい展示が始まっています。
また伺いたいと思います。
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今日の本「能力はどのように遺伝するのか」(安藤寿康/ブルーバックス:23年) [本]

今日の本「能力はどのように遺伝するのか」(安藤寿康/ブルーバックス:23年)

「「生まれつき」と「努力」のあいだ」との
サブタイトルのついた一冊。
オビには「「能力」と「遺伝」の正体を行動遺伝学の第一人者が
解き明かす!」とあります。
遺伝に興味を持って、本書を手にしました。

著者は安藤寿康先生。慶應義塾大学文学部名誉教授であり、
専門は教育心理学、行動遺伝学、進化教育学とのこと。
多くの著作があります。

本書、5章から構成。
本書は、オビにもあるように、「能力」と「遺伝」について
最先端のゲノムサイエンスを基に解説するという内容。
遺伝子は99.9%までどの人も同じでありながら、
わずかな遺伝子の違いが、大きな個人差を生じさせているとのこと。
また、3章に記載された行動遺伝学の10大発見によると
・あらゆる行動には有意で大きな遺伝的影響がある
・知能の遺伝率は発達とともに増加する
・環境にも有意な遺伝要因が関わっている
などとなっており、私としては、
今までの遺伝に対するイメージを大きく覆すものでした。
何ともおそろしいような遺伝の影響なのですが
データを数多く蓄積できるようになった現代ゆえ
間違った結論ではないと思います。
さらなる遺伝の研究が気になります。
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今日の本「デビルマン外伝 人間戦記」(永井豪 細野不二彦/ヤンマガKC:23年) [本]

今日の本「デビルマン外伝 人間戦記」(永井豪 細野不二彦/ヤンマガKC:23年)

月刊ヤングマガジンに連載されていた「デビルマン外伝」が
単行本になったので手にしました。
オビには「令和の軌跡、ここに降誕!」とあります。

本作は、永井豪さんが原作の「デビルマン」が
細野さんのスピンオフマンガにより、外伝という形で復活した作品。
外伝におけるメインは、ドス六。
不動明の登場は最小限であり、
地球で最後のニンゲンになるドス六に焦点が当てられています。
また、原作を補完するサイドストーリーも
垣間見られたり、集団化と同調圧力が描かれているなど、
なんとも重厚な作品になっていますね。
さて、「恋とゲバルト」が中断していますが、
細野さんの次の作品は?
気になります。
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今日の本 「黒い瞳のブロンド」(ベンジャミン・ブラック/ハヤカワ・ミステリ文庫:23年) [本]

今日の本 「黒い瞳のブロンド」(ベンジャミン・ブラック/ハヤカワ・ミステリ文庫:23年)

今年映画化された「黒い瞳のブロンド」。
映画のほうは未見ですが、映画化に伴い、解説が追加されて
文庫化された本書を手にしました。
当初はポケミスでリリースされており、そちらは図書館を利用して
既に読んでいますので、再読です。本作はマーロウの新作であり、
チャンドラー「ロング・グッドバイ」の公認続篇とのこと。

著者は、ベンジャミン・ブラック。
犯罪小説に加え、文芸作品も執筆されているとのこと。

本書、設定は「ロング グッドバイ」の続編。
登場人物には、リンダ ローリング、テリー レノックスらもいます。
突然の美女からの依頼で、マーロウの調査はスタート。
本作も、マーロウにたびたび危機が訪れるという
タフなストーリーとなっています。
著者は異なるものの、違和感なく読めましたね。
この時代設定の雰囲気、好きです。
さて、ベンジャミン・ブラックの他の作品も気になるのですが、
残念ながら、翻訳されている作品は少ないようです。
しかもすでに絶版のようですので、
図書館で探してみようと思います。
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今日の本 「現実とは?」(藤井直敬/ハヤカワ新書:2023年) [本]

今日の本 「現実とは?」(藤井直敬/ハヤカワ新書:2023年)

サブタイトルには「脳と意識とテクノロジーの未来」とも。
また、オビには「あなたが見ているのは、本当に「現実」?」とあります。
今年の6月に刊行が始まったハヤカワ新書を、初めて手にしました。
藤井直敬さんの著作を手にするのは久しぶり。

著者は藤井直敬氏。株式会社ハコスコ代表取締役社長。
医学博士・脳科学者とのこと。他にも著作があります。

本書、8章から構成。
藤井氏が開催したオンラインイベントにおける
様々なゲストとの現実とは何かについてのやりとりを
ベースにまとめたもの。
イベントは30回以上行われているとのことですが
本書ではその中から8回分をピックアップ。
登場されたゲストは、稲見昌彦、市原えつこ、
養老孟司、暦本純一、今井むつみ、加藤直人、
安田登、伊藤亜紗の8人。
ゲストは様々な分野で活躍されている方が登場されています。
私としては、ラストの2人の方のお話が
特に興味深かったです。
今見ているものが現実であると以前は思っていましたが
今見ているのは、自分の脳が作り上げた世界であり、
「現実」について考えさせられる一冊でした。
面白そうな著作が次々リリースされているハヤカワ新書。
引き続き読んでみたいと思います。
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今日の本「正義の弧」(マイクル・コナリー/講談社文庫:2023年) [本]

今日の本「正義の弧」(マイクル・コナリー/講談社文庫:2023年)

昨年末にリリースされたマイクル・コナリーのボッシュシリーズの
新作を今年の初めに読みましたが、
ボッシュシリーズの新作がリリースされたので手にしました。

著者はマイクル・コナリー。とても多くの作品、
シリーズものをリリースされています。

本作は、ハリー・ボッシュとレネイ・バラードの共演第4弾。
前作でロス市警を退職することになったバラードが、
未解決事件班の責任者になり、ボッシュがボランティアで
チームに加わって、未解決事件に取り組むという内容。
本作でも2つの事件が並行し、
スピード感に溢れた展開に圧倒されました。
しかし、ボッシュの引退を予感させるラスト。
もうボッシュの登場はないのでしょうか?
さて、既読のどの作品でもボッシュが
ジャズを聴くシーンが出てきます。
本作でもジャズを聴くシーンあり、
気になったのが「ファレズ・ウィテッド」。
未聴のアーティストなので、聴いてみたいと思います。
解説によると、次作は「リンカーン弁護士」とのこと。
次作も気になります。
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