今日の本 「日本の気配 増補版」（武田砂鉄／ちくま文庫:21年）

今日の本 「日本の気配 増補版」（武田砂鉄／ちくま文庫:21年）

オビには「力のある人たちに、この社会を自由気ままに
握らせてしまったことへの 違和感と憤り」とあります。

著者は武田砂鉄氏。出版社勤務を経て、現在はフリーライター。
新聞や雑誌で記事を目にしたことはありますが、
著作を手にするのは初めて。多くの著作があります。

本書、５章から構成。
2018年にリリースされた単行本を文庫化したもので、
著者が2015年から2017年あたりに書いた原稿をまとめています。
「増補版」であるこの文庫では、各原稿の末尾に
2021年の視点で、追記があります。
政治に対する違和感を綴った原稿が多いですね。
いろんなことに何とかならんのかと思いつつ
私自身、流されてしまっている気がしました。
著者はあとがきの最後に
「改めて読み返すと、いちいちそんなこと言わなくてもいいのに、
　と思うのだが、今、いちいちこんなことを
　言わなくてはいけないのだ、と思い直してみる。」
と記しています。
これからもいちいち言ってほしいです。